社会資本水道・電力の変遷と現状

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 流通設備

  安定した電圧や周波数などの質の高い電気を供給するための設備で,送電設備,変電設備,配電設備,及び制御設備で構成される。
 電気を利用するためには,電力系統の模式図に示したように,発電所で作った電圧275kv~500kvの電気を利用できる電圧まで,超高圧変電所,一次変電所,中間変電所,配電用変電所,電柱・変圧器を通して段階的に電圧を下げなければならない。このため,電圧に応じた送電設備変電設備が用いられる。

 送電設備

 下図は,超高圧変電所から中間変電所までの送電に用いられる設備の一例である。電線には,芯に引張強さの高い鋼より線を用い,周りに電気伝導性に優れ,耐食性の高いアルミより線を巻いた構造のものが用いられる。電線を支える塔には,電圧に応じた高さを有する鉄塔を用いるのが一般的である。鉄塔には,耐食性を確保するため,亜鉛めっき鋼の使用が一般的である。

送電設備の例

送電設備の例
出典:東京電力HP(2015年版),現在の HP(2018年)からは図が削除されている。

 亜鉛めっき鋼,アルミニウムより線とも,風雨の影響を直接受ける屋外で使用しているため,経年での腐食劣化は避けて通れない。このため,適切な維持管理が求められる。

 変電設備

 変電設備は,使用できる電圧まで段階的に電圧を下げる変圧器以外にも,下図に示すような様々の機器で構成される。屋外の設備のため,雷の影響は避けるための避雷設備が設けられている。また,不測の事態が起きた時に瞬間的に遮断するための断路器も重要な構成要素である。

変遷設備の例

変電設備の例
出典:東京電力(2015年版),現在の HP(2018年)からは図が削除されている。

 長期間の安定的な運転を確保するため,経年での設備の性能変化や腐食・防食に対応するため適切な維持管理が求められる。

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