金属概論:亜鉛めっき鋼

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  【溶融亜鉛めっき鋼の品質】

 種類
 JIS H 8641「溶融亜鉛めっき」に規定されるめっきの種類と品質の概要を示す。
 基本的な品質の管理は,一般的に次のように定められる。
 ① めっきの外観は,受渡当事者間の協定による用途に対して,使用上支障のある不めっきなどがあってはならない。
 ② めっきの種類と付着量は,原則として下表に従う。
 ③ めっき皮膜は,素材表面とよく密着し,通常の取扱いで剥離又はき裂を生じてはならない。
 下表の付着量と適用例では,通常作業での付着量と鋼材寸法の例を示している。これは,薄い鋼材に高付着量を,厚い鋼材に低付着量を要求するのは適当でないことを意味する。


溶融亜鉛めっきの種類と付着量
JIS H8641より
  種類    記号    付着量 
  g/m2 
  膜厚μm    適用例 
  1種A    HDZ A    ―    28~42    厚さ5mm以下の鋼材・鋼製品,鋼管類,直径12mm以上のボルト・ナット及び厚さ2.3mmを超える座金類 
  1種B    HDZ B    ―    35~49    厚さ5mmを超える鋼材・鋼製品,鋼管類及び鋳鍛造品類。 
  2種35    HDZ 35    350以上    49以上    厚さ1mm以上2mm以下の鋼材・鋼製品,直径12mm以上のボルト・ナット及び厚さ2.3mmを超える座金類。 
  2種40    HDZ 40    400以上    56以上    厚さ2mmを超え3mm以下の鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。 
  2種45    HDZ 45    450以上    63以上    厚さ3mmを超え5mm以下の鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。 
  2種50    HDZ 50    500以上    69以上    厚さ5mmを超える鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。 
  2種55    HDZ 55    550以上    76以上    過酷な腐食環境下で使用される鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。 


備考
 1.HDZ 55 のめっきを要求するものは,素材の厚さ6mm以上であることが望ましい。
  素材の厚さ6mm未満のものに適用する場合は,事前に受渡当事者間の協定による。
 2.表中の厚さ及び直径は,呼称寸法による。
 3.過酷な腐食環境とは,飛来海塩粒子濃度の高い海岸,凍結防止剤の散布される地域などをいう。
 4.1種A及び1種Bのめっき膜厚の数値は,推定した最小めっき皮膜厚さの範囲を示す。
 5.めっき膜厚は,めっき皮膜の密度を7.2g/cm3として,付着量を除した値を示す。


 溶融亜鉛めっきの付着量
 溶融亜鉛めっきの付着量は,鋼材の材質,化学成分,製品の構造寸法など,めっき作業の前処理条件,亜鉛の組成,溶融亜鉛槽の温度及び製品の浸漬時間などが相互に影響する。
 めっき素材の厚さと付着量との関係について実施された実験例(下図)によると,めっき条件が同じであれば鋼材の厚い方が,浸漬時間が長い方が付着量は多くなる。

鋼材組成・厚み,めっき浴温度,浸漬時間と亜鉛付着量

鋼材組成・厚み,めっき浴温度,浸漬時間と亜鉛付着量
出典:日本鉱業協会亜鉛鉛需要開発センターHP

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