鋼橋の製作

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   【5.輸送・仮置き】

 鋼橋の輸送および仮置き時の安全確保のため,一般的な形状の部材で,一個の質量が 5トン以上の場合に,質量および重心位置を見やすい個所に記入する。特殊な形状の部材に対しては,2トン以上の場合に同様の措置をとる。

 輸送時の留意点
 輸送中に損傷(特に塗膜損傷)を与えないように,発送前に十分に配慮した荷造りしなければならない。
 海上輸送を行う場合には,部材への海塩粒子付着を防止するため,輸送中はシート等による保護を行う。また,輸送後に十分な水洗いを実施する。これは,表面に塩付着のまま放置すると,塗膜欠陥部からのさび発生のみならず。補修塗装の品質に悪影響を与える恐れがあるためである。

 仮置き時の留意点
 現場に搬入された部材は,架設が完了するまで所定の品質が維持されなければならない。
 部材は地面に直接接することがないよう地面から離し,仮置き台からの転倒や他部材との接触等による損傷の恐れがないよう十分防護するとともに,仮置きが長期にわたる場合には汚損,腐食を防止するために必要な措置を施さなければならない。
 現場の仮置き場所は,できるだけ平坦な場所を確保するように努力する。平たんな場所が確保できないときは,仮置き時の部材保護,転倒防止には特に注意が必要である。


 【架設工事の留意点】

 ボルト継手
 ボルトによる部材の組み立ては,使用するボルトに適した締め付け方法によらなければならない。
 現在,鋼構造物に使用されている高力ボルトは,高力六角ボルト(HTB),トルシア形高力ボルト(STB),打ち込み式高力ボルト(BTB),溶融亜鉛めっき高力ボルト(MTB)などがある。
 現場締め付け方法には,トルク法,トルシア形高力ボルト専用機による締め付け,ナット回転法,耐力点方などがある。一般にHTBの締め付けはトルク法,STBはトルシア形高力ボルトの締め付け,BTBやMTBはナット回転法によっている。

 現場溶接
 鋼構造物の現場溶接は,設計時に見込んだ性能が確保できるように,溶接の方法および品質管理方法等について十分な検討と施工を行う必要がある。
 橋梁の接合に用いられる現場溶接工法には,一般的に,①被覆アーク溶接法,②ガスシールドアーク溶接法(炭酸ガスアーク溶接など),③サブマージアーク溶接法,④エレクトロガスアーク溶接法が採用されている。
 ①と②は全姿勢の溶接に適用できるが,③は下向き姿勢の溶接に,④は立向き姿勢の溶接に使用される。また,③と④は専用の自動溶接機や設備が必要となる。①<②<③<④の順でより大きな電流を流しての高能率な溶接が可能である。
 現場溶接では,これらの特徴を十分に理解し,継手形状,溶接姿勢,作業能率などを考慮して,両面溶接か片面裏波溶接,半自動溶接か自動溶接も含めて溶接施工方法を選定することになる。

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