塗装(塗膜外観)

 戻る:“塗料・塗装JIS用語一覧”

 “お役立ち情報”では,“金属・腐食・防食業界”へのリンク,“腐食・”及び “防食”に関連する書籍,その他の書籍や用品情報をまとめて紹介

 JIS K 5500「塗料用語」,JIS H 0201「アルミニウム表面処理用語」の用語定義の中から,塗膜表面の色,光沢などの外観特性に関わる用語を抜粋したものを紹介します。

 目次に戻る

用語 対応英訳 定義・解説 出典
塗膜の外観 appearance of film 肉眼で見たときの塗膜の状態。
塗料一般試験方法では,塗膜を拡散昼光の下で見本品と比べて,色の差異・色むらの程度・つやの差異・つやむらの程度・厚さのむらの程度・レべリング・はけ目・ゆず肌・しわ・つぶ・くぼみ・穴の程度・流れ・はじき・泡・膨れ・はがれ・白化の程度を調べる。JIS K 5600-1-1 参照。
K5500
色(塗膜の) color (colour), color of film (colour of film) 塗膜から反射する光の分光組成の差による視感覚の特性。
一般に色相,明度,彩度の三属性によって表される。特性の評価に関する規格にはJIS K 5600-4-3「塗料-般試験方法-第4部:塗膜の視覚特性-第3節:色の目視比較」,JIS Z 8721「色の表示方法-三属性による表示」がある。
K5500
拡散昼光 scattering daylight, diffused daylight 日の出3時間後から日の入り3時間前までの北空昼光で,周辺の建物,部屋の内装などの環境色の影響を受けていない光。
試験片の色を観察するときの条件として,JIS Z 8723「表面色の視感比較方法」に定められている。
K5500
明度 value, lightness 物体表面の反射率が,他に比べて多いか,少ないかを判定する視感覚の属性を尺度としたもの。色の明るさについていう。JIS Z 8105「色に関する用語」 K5500
彩度 saturation, chroma 物体表面色の,同じ明るさの無彩色からの隔たりに関する,視知覚の属性を尺度としたもの。色のさえ。色の鮮やかさ。JIS Z 8105 参照。 K5500
色相 hue 赤・黄・緑・青・紫のように特徴づける色の属性。JIS Z 8105 参照。 K5500
有彩色 chromatic color (chromatic colour) 赤・黄・青のような,色相をもった色。JIS Z 8105「色に関する用語」 K5500
無彩色 achromatic color (achromatic colour) 白・灰色・黒のような,色相のない色。JIS Z 8105「色に関する用語」 K5500
淡彩 tint 白に近いうすい色。白塗料に有彩塗料を混合して作った塗料の塗膜。 K5500
色差 color difference (colour difference) 色の知覚的な相違を定量的に表したもの。関連規格には,JIS Z 8105「色に関する用語」,JIS K 5600-4-6 「塗料一般試験方法−第4部:塗膜の視覚特性−第6節:測色(色差の計算)」がある。 K5500
色差 colour difference 色の相違を数量的に表したもの。 H0201
マンセル表色系 Munsell system of color (Munsell system of colour), Munsell system, Munsell color system (Munsell colour system) 色の三属性による色票配列に基づいてマンセル(A. H. Munsell)が考案した表色系。1943年に米国光学会で表色系の尺度を修正したものを,修正マンセル表色系という。JIS Z 8721「色の表示方法-三属性による表示」 K5500
色の安定性(塗膜の)   強い光に照らされても変色・退色しにくい塗膜の性質。
主として屋内用の塗料の塗膜については,カーボンアーク灯又はキセノンランプの光を照射して試験することがJIS K 5600-7-5「塗料一般試験方法-第7部:塗膜の長期耐久性-第5節:耐光性」に定められている。
K5500
隠ぺい率(塗膜の) contrast ratio 塗料が下地の色の差を覆い隠す度合。
黒と白とに塗り分けて作った下地の上に,同じ厚さに塗ったときの,塗膜の45度,0度拡散反射率又は三刺激値Yの比で表わす。
JIS K 5600-4-1「塗料一般試験方法-第4部:塗膜の視覚特性-第1節:隠ぺい力(淡彩色塗料用)」,JIS K 5600-4-2「塗料一般試験方法−第4部:塗膜の視覚特性−第2節:隠ぺい力(低明度塗料用)」参照。
K5500
隠ぺい力(塗膜の) hiding power 塗料が素地の色又は色差を覆い隠す能力。
黒と白とに塗り分けて作った下地の上に,同じ厚さに塗ったときの塗膜について,色分けが見えにくくなる程度を,見本品の場合と比べて判断する。
JIS K 5600-4-1「塗料一般試験方法-第4部:塗膜の視覚特性-第1節:隠ぺい力(淡彩色塗料用)」,JIS K 5600-4-2「塗料一般試験方法−第4部:塗膜の視覚特性−第2節:隠ぺい力(低明度塗料用)」参照。
K5500
ブルースケール blue scale 染料の光堅ろう度測定のための国際的スケール。このスケールは光堅ろう度の異なる8種類の青色染料で染めたウールの布である。 H0201
グレースケール gray scale 色の変化を評価するために使用される,異なる濃さの灰色に染色した国際的なスケール。 H0201
光沢 gloss 光の反射(能力)で特徴付けられる表面の(光学的)性質。JIS Z 8105「色に関する用語」 K5500
光沢 gloss, luster 反射光によって感じられる物体表面の属性。正反射光成分の大小によって光沢の大小が定められる。つやともいう。 H0201
鏡面光沢度 specular gloss, specular reflection 入射光に対して,等しい角度で計測した反射光について,基準面での結果との百分率。
光沢度が比較的大きい一般的な塗膜面に対しては,法線に対して入射角60度,反射角60度で測定(60度鏡面光沢度)するのが一般的である。鏡面光沢度の基準面は,屈曲率1.567のガラス坂を用いる。測定法の規格には,JIS K 5600-4-7「塗料一般試験方法-第4部:塗膜の視覚特性-第7節:鏡面光沢度」,JIS Z 8741「鏡面光沢度-測定方法」がある。
K5500
鏡面光沢度 relative-specular glossiness 物体表面からの鏡面反射光と基準面(屈折率 1.567のガラス)からの鏡面反射光との比。単純に光沢度ともいう。鏡面反射率10%の面の鏡面光沢度は約100となる。 H0201
光沢保持率 gloss retention 光沢度変化の前後の割合。 H0201
反射率 reflectivity, reflectance 入射光に対する反射光の強度比。一般に百分率(%)で表す。鏡面反射率は,鏡面反射における反射率。全反射率は鏡面反射率と拡散反射率の和。 H0201
拡散反射率 diffuse reflectance, reflectance 面の入射光に対する拡散光の割合。
面の色の明るさを表す。通常は,面の法線に対して45度で光を当て,法線方向(受光角0度)で計測する。これを45度,0度拡散反射率という。
K5500
拡散反射 diffuse reflection 物体表面に入射した光束が,その表面から映像を作らないような状態で各方向に反射される現象。 H0201
鏡面反射 mirror reflection, specular refrection 物体表面に入射した光束が,映像を作るような状態で反射される現象。正反射ともいう。 H0201
つや gloss 物体の表面から受ける正反射光成分の多少によって起こる感覚の属性。光沢の項参照。
塗膜では,光沢度計を用いて,入射角・反射角を45度・45度,60度・60度などとして鏡面光沢度を測定して,つやの大小の目安とする。
備考:塗膜のつやを表す用語には,つやの程度によって,高光沢(high gloss):光沢が高い状態,つやあり(glossy):塗膜のつやがある状態,エッグシェル(卵殻)光沢(eggshell gloss):卵の殻の表面のような半つやに近い状態,つやなし(つや消し)(flat,matt):塗膜のつやがない状態,しゅす(繻)つや(satin gloss):絹のようなつや。
K5500
シーン光沢 sheen (入射光を)見る角度によって,見掛け上つやなしの表面に見られる光沢。 K5500
レべリング leveling 塗料を塗った後,塗料が流動して,平らで滑らかな塗膜ができる性質。
塗膜の表面に,はけ目・ゆず肌・うねりのような微視的な高低が多くないことを見て,レべリングがよいと判断する。
K5500
しみ試験 spot test, stain test シンナーの中の着色物質・不揮発物質の存在を調べる試験。
ろ紙にシンナーを滴下して蒸発させた後の着色の有無で調べる。
K5500
研磨容易性 sanding properties 研磨紙,研磨材などで研ぐ作業が容易で,研いだ面が平らになる塗膜の性質。
塗膜の試験項目の一つ。
K5500
かび抵抗性 fungus resistance カビが繁殖しにくい性質。JIS Z 2911「カビ抵抗性試験方法」 参照。 K5500
防汚性 antifouling property 表面に有害な生物などが付着するのを防ぐ塗膜の性質。
主として船底塗料(※1)に対して,塗膜に生物(ふじつぼ,海草など)が付着するのを防ぐことを目的に求められる性質である。
(※1)船底塗料とは,船底に腐食防止,生物付着防止などを目的に用いる塗料である。選定に生物が付着すると,走行抵抗が増し,燃料消費量が増大するので,船底塗料に求める重要な性質の一つである。船底塗料には,鋼船船底塗料と木船船底塗料とがある。
K5500
 目次に戻る