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JIS Z 2381:2001「大気暴露試験方法通則」
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【暴露試験期間】
表1に示すいずれの暴露試験方法においても,同じ暴露試験期間による試験が試料に同様の化学的性質,物理的性質,及び性能の変化を与えるとは限らない。
特に,直接暴露試験の場合には,暴露試験を行う場所の季節による影響を大きく受けることがある。従って,暴露試験期間の設定に当たっては,暴露試験場及び暴露試験期間中の環境因子を考慮することが重要である。
【暴露試験期間の設定】
暴露試験期間の設定は,次による。
a) 暴露試験期間は,試料の種類,用途などを考慮するとともに,試料の化学的性質,物理的性質及び性能の変化をできるだけ正確に把握できるように設定する。
b) 暴露試験期間は,暴露試験の目的,試料の種類及び暴露試験方法によって,次のいずれかを設定する。
1) 時間を単位とする方法
1.1) 週:1,2,3,4 週
1.2) 月:1,3,6,9 か月
1.3) 年:1,1.5,2,3,5,7,10,15,20 年
2) 太陽放射光の露光量 (MJ/m2)を単位とする方法 試料に照射される太陽放射光の露光量によって設定する。
3) 性質又は性能の変化の程度による方法 試料が所定の化学的性質,物理的性質又は性能の変化を生じるまでの期間によって設定する。
【暴露試験期間の表し方】
暴露試験期間の表し方は,次による。
a) 時間を単位とする場合:単位は,次による。いずれの場合も暴露試験の開始日,及び終了日を明記する。
1) 1週:翌週の同じ曜日までの期間。
2) 1か月:翌月の同じ日までの期間。ただし,翌月に同じ日がない場合は,翌月の末日までの期間。
3) 1年:翌年の同じ日までの期間。ただし,翌年に同じ日がない場合は,その前日までの期間。
b) 太陽放射光の露光量 (MJ/m2)を単位とする場合:露光量で表示するとともに,暴露試験の開始日,及び終了日を明記する。
c) 性質又は性能の変化の程度による場合:試料の化学的性質,物理的性質,又は性能が,所定の変化の程度に達するまでの期間。この場合は,暴露試験の開始日及び終了日を明記する。
【暴露試験の開始時期】
暴露試験期間が1年未満の暴露試験結果は,暴露試験を開始した季節に依存することがある。
暴露試験期間が長い場合は,季節による試料の化学的性質,物理的性質及び性能への影響は平均化されるが,暴露試験を開始した季節によって,その結果は異なることがある。
一般的に,暴露試験の開始時期は,次による。
a) 暴露試験期間が1年未満の場合で,かつ,試料の化学的性質,物理的性質,及び性能の経時変化を把握できるものについては,通常,暴露試験開始の時期を次の2期に分けて実施する。
1) 春を開始時期とする場合:3月,又は4月。
2) 秋を開始時期とする場合:9月,又は10月。
b) 暴露試験期間が1年以上の場合は,暴露試験の開始時期を特に定めない。ただし,暴露試験期間が2年未満で,かつ,暴露試験の開始時期が異なる場合には,その暴露試験の結果は,同一暴露水準として取扱わない。
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